Weekly Column 【2007.06.29】 |
「ぼくらはみんな生きている」という本(以前TV放映されたらしい。主演は岡山県出身の○○○○ジョー)をご存知だろうか。ある男性が18歳のときバイク事故にあい、目覚めた後全ての記憶をなくしてしまって・・・というノンフィクションらしい。
私も先日まで全く知らなかったのだが、作者であり、事故にあった当人でもある坪倉氏のお父さんと主人がバイク関連のイベントで何度かお会いしたことがあり、今年の連休中、某ラリーで久しぶりに再開した際親子で参加されていて、そのことを始めて伺ったとのこと。
私もまだ読んでいないので詳しい内容は分からないが、主人が本人から聞いた話によると、記憶喪失といってもドラマなどでよくあるように自分や家族、友達の記憶がなくなるだけではなかったらしい。見るもの全てが初めてで、それが何という名前で何をするものなのかが全くわからず、例えば食べ物をみてもそれが食べるものだと分からないし、お金を見ても何に使用するのか価値が分からない。生まれたばかりの赤ん坊と同じで、1つ1つ新しい知識として覚えていくしかなかったのだそうだ。
本人にとっても大変なことだろうが、ご家族はじめ近しい人は本当につらかったろうと思う。愛している人が私のことや共有してきた色々な記憶を忘れてしまうということは、自分本位に考えると、とっても切なくつらいことだろうと想像できるからだ。
大好きな歌詞に「ただこうして繰り返されてきたことが そうこうして繰り返していくことが 嬉しい 愛しい」とあるように、特別なことはなく同じことの繰り返しの平凡な日々であっても、それはとても幸せなことだと最近感じることが多い。ただこの先何が起こるかは誰にも分からない。だからこそ何があっても後悔しないように、毎日精一杯過ごせれば良いな思う今日この頃である。
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